好きなところ 2
室町幕府管領の一門として、細川家七百余年の伝統を伝える所蔵品は、「時雨螺鈿鞍(鎌倉時代)」、「金銀錯狩猟文鏡(中国・戦国時代)」などの国宝や、重要文化財に指定されている「長谷雄双紙(鎌倉時代末期の絵巻)」楽長次郎作「乙御前(茶碗)」など逸品揃いである。
これらの美術工芸品のほかに、八代藩王として細川家中興の名君といわれた細川重賢の残した「昆虫胥化図」や「艸木生写」などの昆虫や植物の図譜は、博物学の歴史を知るうえでもなかなか興味あるものである。
重賢は一七四七年、二十八歳の時藩王になったが、当時窮乏していた藩の財政を見事に立て直した。
そして藩の財政の負担ともなっていた参勤交代の道中を、昆虫や植物の採集にあて、写生旅行として楽しんでいたようである。